ビジネススキルについて

社会的役割と心理学

ビジネス心理学において「役割からは逃れられない」というものがあります。
ここでは、心理学的に社会的役割といくキーワードを上手く利用するということを見てみることにしましょう。
仕事をしない相手と自分、上司と自分というように、個人対個人としての心理的負債を利用するのではなく、懸案となっている面倒な事務作業をする役割を作ってしまうという方法もあります。
心理学では、ある行動をとることが当然とみなされる職業や立場を社会的役割と呼びます。
たとえば菅直人が厚生大臣だったとき、個々人の自己点検からは全く出てこなかった薬害エイズ関連の資料が、調査チームを作って調査をするという役割を与えたとたん、歴代の厚生大臣たちが見つけられなかった資料がすぐに発見されたということがありました。
このように、人は社会的役割を与えられるとその役割に促され、態度や行動が変化していくのです。
面倒な事務仕事についてなら、事務処理点検係というような役割をつくり、順番にその役割がまわるようにしたり、部門ごとに個人で役割を受け持つようにすることで、面倒くさいといったような個人的な感情で怠けるわけにはいかず、仕事をせざるを得ない状況になるのです。
相手が有能なら、仕事を手伝うことで相手に心理的負債を与え、見返りを期待しましょう。
また、相手が面倒くさがっている仕事を社会的役割にしてしまうことで、相手を仕事をせざる終えない状況に持っていくことができます。

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