ビジネススキルについて

返報性と心理学

貸しを作ることのメリットということがあります。
誰だって、面倒なことは嫌いですし、できることならしたくはありません。
営業など外回りが仕事の大半を占める場合、細々と事務仕事はとかく面倒なものです。
けれども、そういった仕事の積み重ねが、仕事を成功へ導くことを忘れてはいけません。
けれども、営業では契約をたくさん取ってくるような有能な営業マンの場合、外回りが忙しく報告書を書いたりデータを集積したりといった細かな事務作業をする時間がありません。
このように他の仕事で能力を発揮している人に対しては、周りがサポートしてあげるといいでしょう。
有能な相手を助けると、それ相応の見返りが期待できるからです。
人間は他人から親切にされた場合、それに対して御礼をするのが当然だと考えます。
これをビジネス心理学では、返報性の規範といいます。
人から親切にされたら、何かお返しすることが礼儀であるとみなし、それが実行できないとその人物から拒否されてしまうと思ってしまいます。
親切に対してのお返しができないと、不快な気持ちになってしまうのです。
この不快感を心理的負債といい、心理的負債を避けるために、人は親切や好意に対してお返しをしようとするのです。
お返しは、相手の地位や財力によって変わってきます。
会社であれば、上司や自分よりも有能な社員というのが、大きなお返しが期待できる相手です。
彼らに心理的負債を与えることによって、その能力や地位が時にあなたを助け、ビジネスマンとしての次のステップへと押し上げてくれることになるのです。

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