ビジネススキルについて

ビジネス心理と自己スキーマ

人は誰でも自分の知らないことよりも、関心のあることや影響されているものについて話をしたがるものです。
夢中になっているドラマがあれば、そのドラマの話をしたがったり、連休に旅行を計画しているのなら、旅行のことは伏せたとしても、無意識のうちに候補地について話していたり。
つまり、その人の発言する内容によって、その人が今どんなことに比重を置いているのかが見えてくるのです。
このことは、タイムリーな話題についてだけではありません。
話す内容から、その人の基本的なスタンス、自分自身をどうとらえているのかも見えてきます。
たとえば、自分はモテると意識している人なら、自然と「歩いてたら、また声かけられてさ」といった話をしますし、自分のことをできるビジネスマンだと思っている人なら、仕事で成功した話が必然的に多くなります。
人間の頭の中には、知識や記憶などのさまざまな情報が詰まっています。
そして、それら個別の情報の中で意味的に関連性のある項目が結びつき情報ネットワークが形成されます。
そして重要な情報はネットワークの中心に位置するため、頭の中に思い浮かびやすくなるのです。
会話の中で何度も出てくる話は、その人にとって重要な情報であり、重大な関心事なのです。
自分自身に関する情報は、当然ながら自分にとっての大変重要な情報です。
そして、この情報をまとめた、自分自身に関する構造化された知識のことをビジネス心理学では「自己スキーマ」と呼びます。
特定の自己スキーマを持つと、自分に関する情報を処理するだけではなく、他人に関する情報処理にも影響するようになります。

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