予防医学で健康対策

病気予防 高血圧予防に減塩食

高血圧の人に減塩食をすすめられるのは、みなさんよく知っていることと思います。
なぜ高血圧と塩分が関係するのでしょうか。
それは、もともと人間は余分な塩分を排出する働きを持っていますが、先天的にその働きが弱い人がいます。
塩分をからだにためこみやすいため、それらを排出するために今度はカルシウムを細胞内に取り込もうとします。
細胞内にカルシウムが入ると、血管が収縮して狭くなり、狭い血管を血液が通り抜けようとするため、血圧が高くなってしまうのです。
つまり、塩分の摂取を控え、からだに塩分をため込まなければ、血圧を下げることができるのです。
こうして食生活から変えていくのも、血圧を下げたり高血圧再発を防ぐための予防医学のひとつですね。

減塩食と言っても、単純に調理の味付けを薄くするだけでは、目標の1日6g未満に抑えるのは難しいのが実情です。
1日6gの塩分というのは、日本人が1日に摂取している塩分量の平均の約半分になります。
しかも、もともと食品に含まれている塩分もすべて合わせて6gとなると、調理の味付けに加えて、加工食品や塩以外の調味料に含まれる塩分にも注意が必要になります。
食パンは1枚におよそ0.8g、うどん(乾麺)は1人前でおよそ3.0gの塩分が含まれています。
そう考えると、主食はご飯にしたほうが、減塩食を進めやすいでしょう。
また、加工食品などは思いがけず高塩分であることがありますので、パッケージなどの栄養成分表などで塩分量を確認する習慣をつけるとよいでしょう。

食生活を見直すことで予防できる病気は、何も高血圧ばかりではありません。
健康を気遣うすべての人にとって、食生活の改善は基本的な予防医学の実践といえるでしょう。

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